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ニッキーの日記

今年も頑張ります。

第183回「ファミチキ第2章」

 またしても金曜日になりましたので、今日も今日とてファミリーマートへと向かいました。ソフトバンクユーザーであればファミチキが無料で手に入るという、この訳の分からないイベント。来週も再来週も実施されるそうです。

 今日は相棒の再放送が無かったので午後のロードショーを見ていました。ワイルドスピードですね。パソコンでスーパー正男(マリオを模した法律上ギリギリの老舗フリーゲーム)をしながら見ていたので詳しいストーリーは把握していないのですが、なんか車で凄いスピード出して悪い奴を倒すみたいな、そういう話でした。カッコ良いですね。アメリカの映画は大体カッコ良いです。まあシンゴジラの方がカッコ良いんですけどね。とりあえず前回に引き続き、第3話をご覧ください。

 

嘔吐刑事の事件簿 第3話

 

(前回のあらすじ)

 

宿泊先の旅館は、女性の金切り声によって不穏な雰囲気になり始めた。向かいの部屋にいると思われる女性の運命やいかに。そして私の前に現れた、スーツを着る男性の正体やいかに......。

 

「すいません。すいません大丈夫ですか」

男の声は徐々に大きくなる。しかしドアの向こうから返事は無い。これはいよいよ事件の香りではないだろうか。女の金切り声を聞いてか、それともドアをノックする男の声を聞いてか、仲居さんが1階からやって来た。

「どうかしましたか」

ドアをノックする男に話しかける。どうも女性の声を聞いたわけでは無いらしい。

「この部屋の女性がとても大きな声、まあ、悲鳴を上げたんです」

男がノックを止め、そう言った。嫌な想像をしてしまったのか、仲居さんの顔は苦々しいものになる。

「そ、そうですか。急いで鍵を取ってきます」

最悪の状況を想定したのだろう。先ほどとは一転、急いで階段を駆け下りていった。辺りを見回してみれば、今や、2階で宿泊する者のほとんどが、私と同様に廊下で立ち尽くしていた。部屋を出たは良いが、何をすれば良いのか分からない。当たり前の話だ。まず第一に、何が起きたのか分からないのである。事件かも知れないし、事故かも知れない。あるいは、何も起こっていないのかもしれない。悲鳴ではなく、歌を歌っていただけの可能性もある。高音のパートだったのかもしれない。鬼束ちひろの月光、そのサビを歌っていたのかもしれないではないか。そして目の前の男はと言うと、何も語らず、真後ろにいる私の方を振り返って見ることもなく、かといってドアのノックを再開することもなく、ただただ立ち尽くしていた。2階の廊下にいる全員が立ち尽くしている、この異様な光景。しかし長くは続かなかった。仲居さんが鍵を持って戻ってくる。階段を駆け上がり、息を切らして戻ってきた。そして、女性の宿泊する部屋、私の部屋の向かい側にある504号室の鍵穴に、仲居さんがゆっくりと鍵を差し込む。ガチャリという音が聞こえて、504号室の部屋のドアが開く。錆びついているのか、ギィイイイイと不気味な音が聞こえる。部屋の中はよく見えない。電気が消されているようだ。スーツの男が手前にあるスイッチを押す。キューーーンという照明から出る音とともに、部屋が一気に明るくなった。そして次に聞こえたのは、仲居さんの悲鳴であった......。